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人気の選定筆

当社の書筆で人気なのは「選定筆」

選定筆って何て説明すればいいかなぁ~と、周りに聞くと「指定筆だよー」って
。。。なんとなく、業界用語な気がする??
という事で、本日は、選定筆の当社の昔話しをしてみたいと思います。

まずは、よくある選定筆から。

ある先生が、当社の筆の中から
「この筆いいね。今後、この筆を使わせていただくよ!」
という話しになった際、その筆は、〇〇先生選定筆という事になります。

次に、最近はよくある話でもない選定筆

例えば、先日レッテルのお話しに登場頂いた創玄書道会 創始者である金子鴎亭先生

現代書道の父と呼ばれる比田井天来先生の主な門下生として紹介される金子鴎亭先生
当社三代目丹羽宏が、昭和後期、金子鴎亭先生を訪問し、選定筆の製作を依頼した所
当社二代目井原思斉と懇意であった事から、快く引き受けてくださったというエピソードが残っています。

またその際に、金子鴎亭先生がこの筆を参考にしなさいと愛用筆を託していただき
それを元に数年かけて金子鴎亭先生の選定筆が完成する事になりました。
それが、昭和58年ぐらい

筆の穂の形は、大きく分けると以下の3つになります。

漢字とかなを両方表現して頂く為に、真ん中からやや左よりの筆を作らせて頂きました。
※当社の別の選定筆「暖心」は、一番右の穂にあたります。
完成するまでには、数年の歳月を使ったと聞いています。
これが昭和の後半です。

ここでもう一度、当社のラベル帖。右下をよく見てください。
金子鴎亭先生が書かれた「遠鴎」
時代は、S10年ぐらい

あれ?選定筆は、昭和後半??
この辺りの事実は定かではないのですが、おそらく・・・
以前、金子鴎亭先生が書かれた「遠鴎」のレッテルがあります。
先生の選定筆を「遠鴎」を名付けて、以降「遠鴎」は、この筆で行かせてください!

という感じだったと、当社二代目の回想
ここから先は、確実に本当のお話し。

そこで、S10年ぐらいのレッテルを見て、
この度、改めて「遠鴎」の書を書きましょう!
という事で、書いて頂いたレッテルがこちら

このレッテルは、手紙を添えて郵送して頂きました。
その時のお手紙は、当社店内に額に入れて展示してあります。
当社にお立ち寄りの際は、是非、探していただけたらと思います。

金子鴎亭先生のご子息の「金子卓義先生」
数年後に、このレッテルをご覧になられて。
「おぉ!父の書を久々に見ました!!」
と、感嘆の声をあげられた事が、一番の思い出だと、三代目丹羽宏の談話でした。

現在、「遠鴎」の軸は、彫りがしてあります。

その為、レッテルは、「遠鴎」を入れる箱に貼らせていただいています。

「遠鴎」は、3つのシリーズからなります。

遠鴎 天

遠鴎 地

遠鴎 人

実は、金子鴎亭先生が愛用くださったのは、真ん中の「遠鴎 地」になります。
折角なので、大と小を作らせて頂いて、3種類のシリーズが誕生しました。

こちらが、遠鴎の3本です。

ちなみに、こちらが「暖心」

穂の形状が違うのがお解りになりますでしょうか。

このように、〇〇先生選定筆というと、各先生方それぞれの誕生秘話があります。

あまり語られる事のない、このようなお話し。
みなさま、興味おありでしょうか。

他の選定筆については、またの機会に。

連日、発信しております。当社初のクラウドファンディング
日々、ご支援いただき、本当に感謝しております。
支援くださったみなさま。
本当にありがとうございます。

熊野筆 創業120周年の伝統を伝えたい @仿古銘筆 houkodou
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